Client Voice Well-Architectedパートナープログラムの資格を持つARIのAWSアセスメント支援で開けた課題解消への道筋
転職支援サービス「ミイダス」を展開するミイダス株式会社は、パーソルキャリアの社内ベンチャー事業として2015年にサービス提供を開始し、2019年に分社化しました。サービスを通して、科学的根拠に基づいた世界初*の診断ゲームである活躍要因診断を活用し、活躍人材の採用からその後の育成までの活動を一気通貫でサポート。日本の人事部「HRアワード2019」の人材採用・雇用部門では最優秀賞を受賞しました。無料で活用できる従業員エンゲージメントサーベイ「はたらきがいサーベイ」など、エンゲージメントに関わる新機能も拡充しています。
*「バイアス診断ゲーム」(認知バイアスを測定するテスト)と「コンピテンシー診断」を使って⼈材の採⽤と配置‧育成を可能にする無料のスマホアプリ診断サービスとして(2023年5⽉未来トレンド研究機構)
長年抱えていたシステム改善の悩み ARIへの相談が打開の糸口に
「ミイダス」は2015年のサービス開始以来、ユーザーが一貫して増加。約40万社の企業、そして約95万人の求職者が利用するサービスに成長しました。これに伴い、システムも徐々に拡張。そこで課題になったのが、6年以上稼働させてきたAWSシステムの改善でした。エンジニアリングマネジャーの府川氏はこう振り返ります。
「組織として、新しいことにどんどんチャレンジする気質があるので、サービスを充実させる新機能をつくることに多くの時間を割いている状況がありました。一方で、過去に作ったものをリファクタリングしていくことも重要。インフラの維持・管理にはそれなりに人を割いていたものの、やはりシステム基盤改善については不十分でした。とくにセキュリティまわりの対策強化は力を入れて取り組む必要がありました」(府川氏)
過去にARIとお付き合いがあった社員と話す中で、システムアセスメント支援サービスの存在を知ったという府川氏。ARIとコンタクトを取り、コンサルタントによる簡易的なAWS無償診断を受ける中で、AWSへの高い技術力や理解力を感じたといいます。
「最初は困っていることを率直に相談したのですが、とにかく話が通じるのが気持ちいい。当社は『AWSにどっぷり』なので、話しているだけでARIのスタッフがAWSをすごく理解しているのがわかりました。無償診断も、実環境を確認したうえで課題を整理してもらい、想像していたよりも突っ込んだところまで見てくれました。当社のことも理解して進めてくれそうだと感じ、ARIのAWSアセスメント支援導入を決意しました」(府川氏)
AWSへの豊富なナレッジに基づいた支援で、多様な課題の解決へ
導入決定後、支援体制を構築したARIは、まず現状把握のために現行システム基盤のアーキテクチャ、運用業務についてキャッチアップしていきました。府川氏はここで、ARIの対応の速さを感じたそうです。
「システム構成を迅速に把握してもらえたことは良かったですね。当初は数か月、長ければ1年くらいはかかってしまうと想定していましたが、わずか1か月で詳細な構成図が上がってきたのは驚きでした。それまで持っていた構成図はざっくりとしていて、細かくドキュメント化していなかったので、他のエンジニアにも説明しやすくなる。これはとても重宝しています」(府川氏)
その後ARIは、Well-ArchitectedレビューやAWSのナレッジを活かしたアセスメントを実施。運用課題を洗い出しました。
「ミイダスのシステムはそれなりの規模で運用してきたので、インフラについては当社としても自信はありました。一方で『果たしてこれでいいのだろうか』という思いも抱えていました。この機会に初めてシステム環境を客観的に眺めてもらえたのはありがたかったですね。たくさんダメ出しされたらどうしようかと思っていましたが、評価は概ね予想どおりで、『うちのやり方は間違っていなかったんだな』と確認できました」(府川氏)
優先度が高かった課題は、やはりセキュリティとコンプライアンスの強化。AWS Configの設定見直しのほか、サーバーの監査ログ収集の仕組みを強化するなどの施策を実施しました。また、Amazon Redshiftの日常的な運用作業、リアーキテクト作業にも着手。運用をキャッチアップしながら、問題点を記録し、改修も並行して進めています。
「今までConfigをあまり使いこなせていなかったのですが、ARIのおかげでまずは『第一歩』に踏み込めたなという実感があります。Redshiftをはじめとしたデータ連携機能についても、当社にはきちんと理解しているスタッフがおらず、ARIに話したらすぐに相談に乗ってくれました。速やかに対応する体制を構築してくれたので、運用改善を着実に進められています」(府川氏)
ARIはすぐ相談できる「AWSのプロ」 新システム構築支援にも期待
こうした施策を進めるための潤滑油となっているのが、ミイダスとARIの密なコミュニケーション。Slackなどのチャットツールを活用しているほか、ARIメンバーがインフラチームの朝会にも出席するようになりました。
「当社はチャレンジを尊重するフラットな社風です。社員が使ったことのない技術にチャレンジする際、ARIは、AWSのことをすぐ相談できるプロフェッショナル集団なので、とても助かっています」(府川氏)
そう微笑む府川氏。今回のAWSアセスメント支援を契機に、長年「手を付けなければ」と感じていた課題に対して、解決の道筋をつけることができたことに満足しているそうです。また、Well-Architectedパートナープログラムの資格を持つARIと信頼関係を構築できたことで、より総合的な支援を期待しているといいます。
「ARIには、ミイダスのことをさらに知っていただいたうえで、もっと突っ込んだ内容に取り組んでもらいたいと思っています。近い将来、新しい機能を構築する必要も出てくる。サービス拡大に伴って、今後も『AWSのプロ』の視点で、さまざまな形の支援をお願いしたいですね」(府川氏)