Client Voice サービスの誕生から共に寄り添いながら、更なる進化を目指す
事業戦略の柱としての自社メディア構築
株式会社エーティーエス(略称:ATS)は、クラウドを中心としたシステムインテグレーションやITコンサルティングを提供するARアドバンストテクノロジ株式会社(略称:ARI)のグループ会社として、グループ内の人材派遣を中心としたリソース事業を集約する形で、2015年に船出しました。
その時ATSの事業戦略の柱となったのが、「集客募集メディアの内製化」でした。ATSの首都圏セールス部 高橋直也氏 はこう語ります。
「派遣ビジネスにとっては登録者の方の集客が命です。質の良い方を集められるかで会社の評価が決まります。通常は派遣媒体に沢山のお金を支払って人を集めてもらうという形になりますが、その費用負担は非常に大きい。そうした中で自社でサイトを持てているのはこの規模の派遣会社で他にありません。自前でメディアを作れるのはARIグループの一員であるメリットですね。」
こうしてその後ATSの顔となる、「テクパス」が誕生しました。
事業の成長に合わせてサービスを拡張中
ローンチから5年間、テクパスはATSの成長を支えました。事実毎月の登録者数は、ローンチから4倍になったそうです。「近く大幅なリニューアルを予定しています。」と語るのは、営業支援部の藤井美月氏です。
「全体的により多くの申込みのも対応できるように、大幅な業務の見直しをシステムに反映させようとしています。その中でも期待しているのは、外部媒体の応募者申込みを集約管理できる外部サービスとの連携ですね。応募申込対応を各サイトを個別に行わずに済むので大幅な効率化が期待できます。またITエンジニア以外の方の案件の増加もあり、一般の職種に対してのサイトも追加する予定です。」
同じグループ内で開発を行っているメリットを活かして、テクパスは今後も積極的な拡張を続けていくことになりそうです。
試行錯誤しながら共にサービスを創ってきた5年間
テクパス立上当初から、メディアの開発運用と機能拡張に携わってきたのがARIのDXソリューションユニット課長の原田氏です。当時の様子を含めてこう語ります。
「自分自身、ゼロからサービスを作るのは初めての経験だったので、色々と手探りでした。最初は他社メディアのベンチマークから始めました。事業方針として『期日までのローンチ優先』ということもあったので、まずはシンプルな機能に限定し、とにかく『使いやすさ』は意識して開発しました。」
こうして無事ローンチしたテクパス。その後も継続的なUI改善や、利用動向の分析結果を踏まえたメディア機能の追加など、濃淡はありながらも過去5年間、ずっと「テクパス」の成長を支え続けてきています。
「個人的に思い入れがあるプロダクトですね。実はいろいろキャリアに悩んでいたときに関わった案件でもあり、今後も大切にしていきたい案件です。エンジニア的には、自社サービスとしてのチャレンジもしやすい部分もある。今後も事業の中核を支えるサービスとして、しっかり基盤を整えていきたいと思います。」(原田氏)
ITをテコに事業のスピードを高める
いま進めている大幅リニューアルは、効率化もさることながら事業のスピードアップも大きな目的だと言います。
「コロナ禍の時流もありスタンダードとなってきたWEB面談の申込みと実施にも対応できるようになります。申込から面談、決定までをいかにスピードアップできるか、こうした事業の迅速化が、今後のビジネスの勝敗を左右すると思っています。」(高橋氏)
テクパスへの要望への対応スピードも高めるためのシステム基盤の見直しも予定されているようです。
「今回の大幅リニューアルに伴い、溜まったバックログ(要望リスト)を整理しながら、システム構成も見直します。基盤はAWSを使っていますが、今はEC2ベースのシンプルな構成です。今回のリニューアルでは、LambdaやECS/FargateなどのAWSのマネージドサービスを活用し、運用保守工数を削減できるように見直しています。溜まった垢を落とすべく、コードのリファクタリングも行う予定です。」
強力なパートナーシップを築かれているATSとARIの2社。両社が目指されている未来はまだまだ遠くにあるようです。