日常の一つ一つの業務にも、やりがいって転がってるものだなと

創業するきっかけになった事柄や思いは何でしょうか

25歳の時、お世話になっていた方に「君は一生を通して、社会に何を残すつもりなのか?」と聞かれ、その時は何も答えられなかったという記憶があります。その方から「それが生きていく中で大切なこと、生涯かけて考えなければならないこと」という価値観を学び、そこから自分と社会の在り方を考えるようになりました。仕事では同じ想いとゴールを共有する大切さを知る機会には恵まれたのですが、社会に何を残していくべきなのかと問いかけた時、次世代のIT企業のあるべき姿を提供できる理想を追求するため、創業を決意しました。

想いがあっても簡単には起業まで踏み込めないと思います。不安や葛藤はなかったのでしょうか

当然ありました。30歳から新たな一歩を踏み出すのは不安は付きまといます。絶対に成功できる確信はありませんでしたが、それ以上に自分がなさねばならないという使命感が私を突き動かしました。一般的には、事が上手く行って得をしたいが、失敗したら損するからどうしようかと考えがちになってしまうのかもしれません。しかし私は少し違い、損得勘定より自分のやろうとしていることが社会に対して正しいのか否か、つまり、やろうとしていることが「社会に対して善か悪か」が判断の基準でした。善であれば受け入れられるだろうと。そこに金銭的・物質的な損得は一切ありません。確かに私を信じてくれた人に迷惑をかけるかもしれないと言う心配はありましたが、自分が得するか損するかではなく、社会から生きていくための答えをもらいたいとの一心でした。

起業することで社会に何を提供したかったのでしょうか

私は、縁あって新卒からIT業界で学び、知見や知識を習得していたこともあり、今自分ができることは「ITを通じて社会を発展させる一翼を担う」ことだという思いがありました。テクノロジ(技術)というものは、急に生まれて飛び出てくるものではありません。現在の技術の進歩は来る日も来る日も技術者が汗をかいて生み出したもの、社会に革新をもたらそうとする技術者の想いが何世代にも渡って積み上がった結晶です。そういった世界を変える可能性があるものを通して、社会の問題を解決し、人々が幸せになることができる事業が実現できたらすばらしいではないか、それを実まず現しようという使命感がありました。その想いの中「武内さんがやるのであれば信じてついていきたい」と言う人たちが協力してくれた結果、成長を続け今日のARIがあります。決して私が一人だけで頑張ったわけではなくそこに同じ志を持つ同志がいたということも忘れてはいけません。

起業当初に設定された目的は達成されていますでしょうか

結論から言えば達成されていません。というのも、私たちの目指す先にゴールはないからです。当初の目的にしたのは「社会の発展につながる革新を生み出そうとする価値観(スピリッツ)を持ち続ける組織になること」です。結果、ARIに関わる人々が幸せになっていくということにつながると信じています。創業時から比べると、今ではクラウド技術を中核としたクラウドSI分野をはじめとし、ITコンサルティング分野、事業プロデュース分野、ヘルスケア分野、AI(人工知能)分野などに事業が拡大してきました。特にヘルスケア分野、AI分野への進出は社会の先端ニーズを敏感にとらえることができるARIの組織ポテンシャルを表していると思います。

「価値観(スピリッツ)を持っている組織」その企業像にARIはどのくらい成長することができているでしょうか

確実に1年1年、1歩ずつ成長することができています。社員数やお客の数を考えたとき、ARIを通して夢や目標を実現できている人たちが増え続けていることは、その目標について少しずつ達成に近づいていると認識しています。しかし、1歩1歩の中に3歩進んで2歩さがるようなことは沢山あります。でも、そこで挫けることはありません。もともと3歩進めば1歩くらいは確実に成果がでるかなという考え方ですので。そもそもさがった認識が無い(笑)。どんな経験も無駄になることはないという考えです。設立8年目の会社がお客様の期待を超えるサービスを提供できているのか、それはまだ実現できているかは言及できません。今は60点かもしれませんが、1点ずつ着実に獲得し100点いや120点に近づけていくということが大切です。こいうったプロセスの中でさまざまな気づきを得られ、さらに成長していく企業になりたいと思います。

すぐには会社の即戦力にならない新卒をなぜ採用しようと考えたのですか

将来のARIの事業や文化を新卒が作り上げる会社にしていきたいと思っているからです。皆さん自らの手で作っていってもらいたいのです。ARIで作るのはシステムだけではありません。会社そのものを作っていってもらいたい、そのために新卒の皆さんのエネルギーを必要としています。時間がかかっても、共に作り上げることに価値があると思っています。

ARIの価値観の達成に新卒のエネルギーが必要ということですね。ARIでは理念ビジョンを普遍的価値観と呼んでいると聞いていますが詳しく教えてください

「先進性ある技術を通して、顧客の問題解決と社員の幸せを創造し、社会の未来発展に貢献する」が我々の理念でありビジョンです。私たちが達成したいことは、自ら社会的価値あるサービスを創出し、常に時代時代に必要とされる先進性ある技術を提供できる組織になることで、顧客のかかえる問題の解決に貢献していく、現在のARIを支える社員たちの他、これから未来に出会う社員たちといったARIに関わる人々の成功と幸せを追求し、精神的にも物質的にも豊かさを実現する、これが私たちの社会貢献の在り方です。これは20年、50年、100年とかかるかもしれませんが、新卒の皆さんと共にしっかり歩みを進めていきます。

最後に、今後のARIの目標をどのようにお考えですか

まず短期ビジョン「サービスの優位性と競争力を獲得し、上場基準レベル相当経常利益10%を稼ぐ優良企業になる」利益率が上場基準に達するということはマーケットに選ばれるサービスレベルに達している企業であること。将来に継続していく企業に必須なことです。

次に中期ビジョン「特定のITサービス領域でNo1となり、顧客に社員に選ばれる100億の企業グループになる」まずはニッチな分野で構いません。何かの1番にならなければ他でも1番になれません。社会的価値を創造するソリューションを生み出し続け、顧客にも社員にも選ばれる企業にしていきます。

最後に長期ビジョン「特定分野で日本を代表するリーディングカンパニーとして1000億企業グループになる」こう聞くと1000億企業になることが会社のゴールなのかと思うかもしれませんが違います。今見えている範囲でまずこの3つの目標を達成することを掲げています。目標と時間の関係をみればわかりますが、中期ビジョンが達成されるあたりから、長期ビジョンは中期ビジョンにかわり、新たに長期ビジョンを立て直すことになります。おそらくこの長期ビジョンが達成されるあたりでは、次のビジョンは1兆企業グループになると言っているでしょう(真顔)。実はこの目標の実現性を高めるためには株式上場を準備計画していることも皆さんにお知らせしておきます。現在の中期目標が実現しているころには、皆さん自身が生み出した尖ったサービスが事業の主役になっていることでしょう。そういった志をもったスペシャリスト集団を目指す仲間を持っています。